多種多様な風味が
楽しめる中米産珈琲、
それぞれの故郷をめぐる旅。
過去のブログを再編集しての、産地訪問記。
今回は最終回、中米ホンジュラスの旅、
レンピラでの記録をお伝えします。
グアテマラを出て、陸路をホンジュラスへ。
2020年3月。日本では、横浜港に停泊中の豪華客船内で広がった、新型コロナウイルスの感染が大問題になっていました。そのため、陸路で国境を越える際、日本人とのことで審査に時間を要しました。
のちに、この数日後には国境が封鎖されたと聞きました。本当にギリギリの産地訪問となりました。
大事に大事に
珈琲を扱う姿勢が
農園主の笑顔ににじむ
カモテラ農園
グァテマラのお隣の国、ホンジュラス。
まずはコーヒープラネット社の巨大な倉庫の見学から始まる。
その後カッピングルームへ。
カッピングした中には、これから訪問させてもらうカモテラ農園の豆もあり、クリーンなカップで気持ちが上がる。
コーヒープラネット社倉庫の様子
カッピングのための生豆
上澄み部分をすくって味見
この日の為に用意した登山靴に履き替え、いざカモテラ農園へ。日頃の運動不足から、息が上がるも到着。
珈琲と真摯に向き合う農園主ミゲルエンジェルさんの笑顔を見て、「遠い国まで来て良かった。」と心から思った。彼が珈琲豆を大事に大事に扱う姿は、今でも強く印象に残っています。
登山靴必須の山道の先に、農園がある
農園主のミゲルエンジェルさん
パルパーという機械で珈琲の皮や実を剥ぐ。その後、実を剥いでもまだヌメッとしているので、水に浸けておくことでヌメリ(ミューシレ-ジ)も除去する。
ここまで終えた状態(まだ皮一枚被ってる)で乾燥させることを「ウオッシュド」と呼ぶ。
一方で、ヌメリのあるまま乾燥させるプロセスは「ハニー」とか「パルプドナチュラル」とかになります。お国により呼び方が違ったり、ミューシレージの残り具合によったり、色々な呼び方があるようです。
カモテラ農園のパルパー
水に浸してヌメリを除去
ちなみに、「ナチュラル」は何も除去せず、実のまま乾燥させたものになります。
同じ豆でも、プロセスが違えば風味が変わります。
プロセスの違いに優劣はないと思います。その土地や環境に合ったプロセスで、一つ一つの仕事を手を抜かず丁寧にこなす。そうすれば、良質な珈琲になる可能性が高くなるのではないでしょうか。
ビニールハウスの様子
乾燥はビニールハウスの中で行われていた。丁寧な仕事をしているのが、見て取れる。
精製所を見せてもらっていると「この上も農園だから、案内するよ。」と、さらに上まで登る。
赤く熟したカツアイという品種
黄色くなるカツアイもある
摘んだ実から豆をとりだす
実を食べてみると、甘い。
この珈琲が収穫、精製、輸出作業等経て、船で1ヶ月以上かけ遠い遠い日本までやって来るのかと思うと、愛おしくなる。
「農園内の標高の高い場所の出来の良い豆は、毎年足を運んでくれるマツモトコーヒーさん(当店生豆仕入れ先)や住商さん用にまわしている。」とミゲルさんは言う。
毎年継続的に良い豆を仕入れる秘訣は、農園の方と信頼関係を築くこと。
改めて、そう思うのでした。
農園内の標高が高いエリア
山を下りたあとは、ミゲルエンジェルさんのお宅に招かれ、昼食をご馳走になりました。
ご自宅には、カップオブエクセレンス(COE)の表彰楯が飾ってありました。流石です!
素敵な素敵なエンジェルさんご一家。お世話になり、ありがとうございました。
カップオブエクセレンスの表彰楯
エンジェルさんご一家
移動途中の寄り道は
チャンペリコの海岸へ
かつての日常風景に
思いを馳せながら
最後にひとつ、寄り道のエピソードを。
グァテマラで、車移動をしていた時のこと。「ちょっと寄り道して太平洋を見に行こう。」と、チャンペリコという所に連れて行ってくださった。
「昔はこの港から筏に珈琲豆を乗せ、沖に停泊したタンカーに運んだんだよ。」
そう話してくださったのは、40年グァテマラに住むナカドイさん。車中では、珈琲のことはもちろんですが、グァテマラのことについて沢山沢山お話をうかがうことができました。
チャンペリコの海岸
かつての風景に思いを馳せてみる
移動、移動、移動。
今回は移動尽くしの旅でしたが、移動中も大変有意義な、終始貴重な時間を過ごした旅となりました。
この旅のメンバーは…
◆グァテマラを知り尽くす男
ナカドイさん
◆信頼する生豆バイヤー
マツモトコーヒーのシンゴさん
◆世界を飛び回る若き珈琲マン
住友商事のミヤガキさん
◆グァテマラの山道を駆け抜ける
ドライバーのホセさん
でした。
ご一緒させていただき、本当にありがとうございました。
あれから、6年近くが経ちました。
今では当店不動のシングル一番人気となった、ラ・タシータ農園の珈琲豆。生産プロセス全てにおいて徹底管理されていること。ゆえに、通年安定した品質の珈琲豆ができていること。その素晴らしさがお客様にしっかりと伝わっている証のようで、とても嬉しく感じています。
そして、ミゲルエンジェルさんの存在。これまでも、生産者さんが手間暇かけて作った珈琲豆と思い、大切に取り扱ってきたつもりでしたが、ミゲルエンジェルさんとお会いしてからは、より一層丁寧に扱って。感謝を込めてお客様へとつながなければ。と、努めています。


